羽越新幹線2021 捌 (7.17追記あり)

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そもそもスタートラインが・・・

 そこで報告書に立ち返ってみる。私の想定理念(案)と見比べた場合、思想やあるべき姿並びに使命などは少し織り込まれているようだ。特に地域ビジョンは国土のグランドデザインを参考にしていると思う。ちょっとは褒めてあげてもいいと思うのだ・・・

が、

ストラテジーに差し掛かったところでものすごく雲行きが怪しくなってきた。そして読んでいくうちにこの報告書の本当の中身を知ってしまった。

  • 新幹線が欲しいだけのとってつけた報告書
  • 少なくとも鉄路の現状を知らない素人が作ったと思われる報告書

 だったことに。

 思想から戦略まで下がると妙に納得がいくことでも、戦略から思想へ上がっていくと何も思想に引っかからないなと気づいてしまう。仮にそれが鉄路だけに絞ったとしても既存鉄路を言及しないで新幹線だけに特化している。ならば新幹線目線で思想に立ち返れば物流のことなど何も引っかからない。トップダウンができてもボトムアップができていない。

 だからこの報告書は北海道との連携も言及していないし、羽越新幹線が富山起点が実質の起点でもあるとしゃーしゃーと平気で言えるのだろうし、速達タイプも鶴岡ありきで酒田市の可能性のことなど考えていない。ましてや貨物や地域交通との共存など一言も書かれていない。新幹線が題材なので当たり前と言えば当たり前なのだがそんなものは書かれていない。

 だってそもそもスタートラインが違うのだこの報告書はね。

 もっとも交通施策の現状を知っている人や鉄道行政に携わっている人や鉄ヲタがいなかったんだろう、報告書を書いた中には。従って綿密なダイヤや経費削減案など後半の中身を頑張って作っており相当苦心された計画書であるにもにもかかわらず、新幹線が欲しくて結局お金(建設費削減案)ありきの計画書になっているためその苦労が水の泡になっているのである。

 こんな報告書を私は受け入れることができません。

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あとがき 雑感

 あくまで現状の話ではあるが、新幹線建設のための路線設定の熱意を少しは貨物に振り向けて欲しかった気はある。個人的には貨物を潰せないので廃線になるという危機は薄いとは思うが、それでも現在の羽越線では脆弱である。「羽越線があるのだから新幹線建設はいらない」と言う気はさらさらないのだが、新線で作る時に貨物も気にかけて欲しい感はある。個人的には北海道を繋ぐ貨物新幹線の目があるのは現段階では唯一羽越新幹線であると思っているし、新幹線と空港との融合も創出の1手と思える。そのようなシームレスなことを考えないで新幹線だけ欲しいと言われても東京に人口が吸い上げられられるだけです。

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(2021.7.17追記)

 再度改めて読んでみて再考察しよう・・・という気があって改めて調査報告書を読み返して私論(試論)・私案(試案)<時としてファンタジー?>という形で整理しようと思ったのだが、私は思わぬところを見落とし勘違いしていたようである。それがこちら。

羽越・奥羽新幹線の早期実現に向けた 費用対効果算出等業務 調査報告書 8ページより

つまり「早期実現に向けた費用対効果算出等業務」の調査報告書ということを忘れてました。

  • あくまで費用便益比(B/C)を算出するためだけに作った報告書ですよ
  • これをもって議論の叩き台にしましょう
  • 本当に整備新幹線に昇格したらその時は考えましょうね

 という(仮)にも満たない報告書だったわけです。あーいろいろ損した気分(笑)

 まぁ途中からはいい内容だっただけにはじめの部分が理念を一先ず置いた事がもったいないような気分ではあったが、あくまで叩き台・議論を遡上に上げるための報告書だったわけで、

新幹線が欲しいだけのとってつけた報告書

と発言したのはその通りだったのかな?と。まぁ私が受け入れられるかどうか以前の問題でしたね。どうでもよかったという話です。もっとも比較して私論(試論)・私案(試案)<時としてファンタジー?>を作るのも時間がかかるのである意味助かりましたが。

 ただ整備新幹線格上げにしてから考えるのでなくて、地方が国に首を突っ込んでいかないと整備新幹線として格上げできないと思います。国土形成計画と地域ビジョンを片手に持ちながら国交相や国土庁と調整しながら進めていかないと未来永劫やってこない新幹線だと思います。羽越新幹線はそういう計画路線なのだろうと思います。(奥羽新幹線はちょっと別ですが)

 これと地域ビジョンだけじゃ国は動かない・・・。

 という事で話題にするには今年はやはりここで手打ちにした方が良さそうです。

(蛇足的雑感)

  1. ちなみに現在2パターンのルート私案がありますが、当初記していたパターンなら今回の報告書は結構しっくりくるんじゃないでしょうか?ただその場合なら奥羽新幹線のほうが秋田にとって効果的のような気もしますが。
  2. 後に記した超速達型新幹線ルートの場合だと報告書に書いてある「3.44兆円」をかけないとダメだと思います。そのためには費用便益比(B/C)を超えた何かが必要なんだと思います。例えば新幹線版新直轄方式的なもの・・・とか。